英語事始


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私と英語

私の過去の英語経験?については、取り立ててお話するような事は何もなく、学生時代、特に得意だった記憶も無ければ、特別苦手だったという記憶もありません。大学時代は恐らく一般の文系学部より多少は多めの英語関連の単位を取る必要がありましたが(といっても英語の専門学部などではありません)、それで苦労をしたということもありませんでした。


イギリス旅行に英語は必要か

とにかくイギリス旅行には英会話が必要…

と思われがちですが、実は、日本で必要な手配をして、ライブを見に行って帰ってくるだけなら、ほとんど英語を話さなくても何とかなると思います。実際、何とかなりました。

便利な世の中です。英語で書かれたWEBサイトで色々準備をする必要がありますが、 イギリスに限っていえば、 クレジットカードと辞書や翻訳サイトを使えば大概の事は何とかなります。つまり「ネット上の英文がそこそこ読めれば」、飛行機、宿、鉄道の乗車券と指定券、ライブチケット、全てオンラインで手配が可能なのです。

よほどコミュニケーション能力が高くて度胸がある方なら別ですが、冷や汗をかきながら現地でネイティブの方と英語で会話を試みるよりは、事前に念入りに準備をしていったほうがずっと楽だと思います。

ただし、最低限の人的接触は避けられません。ホテルや飛行機のチェックインで毎回緊張し、困ったことがあった時に誰かに声をかけるのにかなりの勇気を要し、スーパーで買い物するのにレジの順番が近づいてきただけでドキドキし、 恐ろしくて飲食店にはほとんど入ったことが無い、という状況のままで、これからも旅を続けたいのかといわれると、それなりに辛い。やはり少しは英語の勉強を頑張ったほうが旅行は楽になるとは思います。


私の英語学習のモチベーション

実は「少しは英語を勉強したほうが楽になる」…というのは、個人的な気持ちとしてはちょっぴりウソです。

正直言って「切実に」英会話の必要性を感じています。

ライブを見るために初めてひとりでイギリスに行った際、英語力の必要性を痛感して帰ってきました。

一番の問題は、ライブ中にステージでミュージシャンが話しているMCの内容が全く分からない!そして運良くミュージシャンの皆さんに直接会う機会があっても、何も話せないことです!

最前列でライブを見てても、何を言ってるのか全然分からないのです

ライブの曲間にミュージシャンがステージで何かジョークを言って、オーディエンスが爆笑したりして、みんな楽しそうなんですよとても。時には客席とステージで会話したりして。それを聞いてみんながまた笑ったりして。それが私だけ全然分からない。みんないいなぁ、楽しそうだなぁ、と思います。

そしてライブ後に運良くご本人に会えたとします。サインプリーズ?といえばサインしてくれるし、フォト?プリーズ ?って言えば一緒に写真を撮ってくれますよ、そりゃ。ろくに英語も話せないのにイギリスまで自分たちのライブを見に来てくれたファンを、邪険に扱うミュージシャンは恐らくそんなに多くはありません。

でもそうじゃないんですよ!もっと色々言いたいんです。自分が日本から見に来たこととか、今日のライブも最高でしたとか、日本でも沢山のファンがあなたを待ってますとか、色々伝えたい事があるわけです!

それに英語が分からないままでは、ラジオやYoutube、ポッドキャストでインタビューを聞いても、この先ずっと「良い声だな〜」としか思えないということになります。もしかしたら重要な発表をしているかもしれないのに!

さらにいうと、万が一異世界にワープして、大好きなミュージシャンとアフタヌーンティーをご一緒するような事件が起きたらどうしたらいいんでしょうか(妄想)。何も会話が出来ない。これは由々しき問題です。 会話してる時にGoogle翻訳を立ち上げてそこに音声入力してもらってそれを日本語に翻訳するのはマヌケのひと言です。全然楽しくない。そんな事では2度目のアフタヌーンティーのお誘いは来ないでしょう(妄想)。切実です。


私の英語レベル

さて、英語の話です。私が一番最後にお金を払って試験らしきものを受けたのは25年ほど前でしょうか。当時、多分TOEICで600点ぐらい、TOEFLで500点ぐらい、英検は最後に取ったのが2級だったような気がします。恐らくその頃が私の英語試験の点数のピークだったと思いますが、その時でさえ英語での会話はほとんどできませんでした。(昔は試験にスピーキングセクションなどというものは無かったのです。)

そして2017年、イギリスまでライブを見に行こうと決心した時の私の英語の状況は、下記のようなものでした。

・20年以上英語の試験を受けていない。
・公私共に英語を読み書きする機会も必要も無い。
・20年以上外国人にもかかわりは全く無い。英語で道を聞かれる機会すら無い。
・パスポートはとっくに切れており、最後に海外に行ったのは15年ぐらい前(観光旅行)。

これは正直言って旅行にも事欠くレベルです。英語が全く口から出てこない状態。 誇張ではなく、サンキューとハローぐらいしか言えないし、当然現地のイギリス人が話しているスピードの英語は、言葉ではなく、ほとんどただの音にしか聞こえません。


私が必要とする英語

私に必要なのはTOEICでも英検でもIELTSでもありません。 私の職場では昇進するのに TOEIC のハイスコアが必要な仕組みなどありませんし、そもそもその気も無い。外資系企業に勤める気も無いし、留学する訳ではないし、今更アカデミックな世界に行きたい訳でもありません。英文学を原書で読みたいとか、映画やドラマを字幕無しで見たいとか、そんな大それたことは全然考えていません。

私の英語学習の目標は、イギリス旅行中に出会う人々が何を言っているのか分かるようになること。自分で言いたいことが言えること。そして現地で飲食店に気軽に入れるようになることです。

考え方によっては試験で高得点を取るよりも難しいこの課題に2017年から取り組んだり諦めたり、また取り組んだりしています。昔以上にポンコツになった頭で、ほとんどゼロからやり直しの英語学習が続いています。


おまけ

落語家の柳家小三治さんが50歳ぐらいの時に一念発起してアメリカに3週間の語学留学をした時の話。

小三治さんが現地の語学学校になんとかひとりでたどり着いてみると、どういうわけか既にコースが始まっており、 受付の人がどうやら途中参加は許可できないというような事を言っている(らしい)。そして入学の手続きをしてくれない…。

「最終学歴は予備校中退、英語の最終学歴は中学二年生」の小三治さんが、涙目になりながらどうやってそれを乗り切ったか。

少し長いですが*、英語が出来ない人間として本当に、心から気持ちが分かるし、いつもの事ながら面白すぎます。小三治さん、私も英語の勉強頑張ります!

*長いですが音声のみなので、家事などしながら気軽に楽しめると思います。


投稿者: sakura_beta

生まれも育ちもずっと札幌、100%ピュアな札幌民。 2016年5月3日、突然イギリス人ミュージシャンのポール・ドレイパーさんを発見して、完全にハマり、ポールさんがツアーをするたびにイギリスまで見に行っています。 好きな食べ物はビールですが最近は1杯でも飲むと次の日に響きます。テレビは全然見ない。大体いつもひとりで行動します。ポールさん以外の音楽をほとんど聞かないので、洋楽の話をされても分かりません。 たまにイギリスに行くため、やむを得ず英語の勉強をしていますが、この間イギリス人に「Your English is so very terrible.」といわれました。soとveryって一緒に使ってもいいんですね!どうもありがとう。

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